「12才の会」参加者の感想
小学校入学までの子育てで、どうしつけてよいかわからず悩んだこと、苦労したことで印象に残っていること
【悩んだこと】
- 一人目の男の子を育てたときは、すぐ物を投げて怒ったりふてたりして、大変だった。二人目の女の子は、慣れてきたのか、悩むこともなく楽しく子育てできた。
- 一人っ子のためか、着替えや食事などすべてがマイペースでゆっくりだったため、何とかならないかと悩んだ。
- 早寝早起きの生活リズムがなかなかできなかった。好き嫌いはないが食が細くなかなかご飯を食べてくれなかった。
- アトピーがあったせいか、夜もなかなかぐっすり眠れずイライラしている様子に悩んだ。集中したり、じっくりコツコツ何かをするという姿があまりなく、かゆがってはちょっとしたことで怒るので、どうしたらいいだろうと悩んだ。
- おむつが夜取れなかったこと。
- 下の子に関しては、悩んだことも苦労したことも全くない。同じ環境で育てた兄弟で、どうして違いが出るのか不思議。
- 仕事に追われながらの子育てで、あっという間だった。悩む間もなく過ぎていき、今ではちょっとさびしい気がする。
- 友人の中には乱暴な子もいたので、一緒の学校で辛い思いはしないだろうかと、不安に思った。
- ADHDかもと診断されたこと。部屋の中を走り回るなど落ち着きがなく、集団行動が取れず、名前を呼ばれても返事がないなどあまりにも集中して遊ぶことなどに悩んだ。保健婦さんに自閉症の疑いといわれたときは、本当にどうしていいかと悩んだ。
- 周囲は幼稚園に通う人ばかりで、交流が持ちにくかった。子ども会の活動を通して解決できた。
- 小さい頃から一歩前に出ていくことができず、ずっとべったりとくっついて離れることができなかったこと。
- 癇癪持ちで悩んだ。特に初めての子には戸惑った。
- いろんなことにあきらめず、やってみることの大切さをどうやって教えるか、試行錯誤した。
- 落ち着きがないこと。おとなしい兄とくらべて“やりづらい”と感じていた。今思えば、明るいエネルギーの塊だった。幼稚園で泣いて親離れができず、集団になじめない子なのかと悩んだ。1年たってクラスが上がった瞬間、それまでがウソのよう慣れた。
- 二人いたので、言葉には出さないようにしていたが、つい比べてしまうことに悩んだ。
- 夫の両親と子どもとの板挟みにあったこと。両親の機嫌を取るために子どもに我慢させてしまったことがある。
- 家では最低限これだけはしつけておきたいというものの、ボーダーラインが決められなかった。厳しかったかな、甘かったかなと毎日悩んでいた。学校生活に入ると、このボーダーラインは各家庭で本当にまちまちで、子供同士仲良くなっても、親の考えがまるで違う方もおられ、いろいろあるんだとしみじみ思った。
- 長男ゆえ、何もかもが初めてで不安で、よく泣く子だったので、その対応にいつも戸惑った。2歳差で下の子が生まれ、もっともっとと愛情を求める息子の赤ちゃん返りなど大変だった。
- 3人兄弟の真ん中で我慢をさせることが多くて、頭を痛めた。
- 母乳の出が悪く、体重が右肩上がりだったものの、平均以下だったこと。
- 1歳から保育園に通っていたので、しつけるというより、コミュニケーションをたっぷりとることに悩んだり泣いたりしていた。1歳〜3歳くらいまでは離れるのが淋しかった。
- とにかく人見知りが激しく、幼稚園に入るまでは人を避けるように散歩に行っていたこと。夜なかなか寝てくれなかったこと。祖父母になかなか慣れてくれないこと。
- イヤなことを胸にしまっておくタイプの子どもだったので、自分でどうにもならなくなると、落ち込むことが多かった。いつもは明るいので、何が原因なのか考えるのが大変だった。
- おとなしくて、友達とうまくやっていけるか心配した。大人ばかりで過ごさせたことを反省したり、もっと子どもとのかかわりを多くしなかったことに悩んだ。
- 習い事が忙しく、友達と遊ぶ時間がなかなかなくて、友達とのかかわりは大丈夫かなと悩んだ。
【苦労したこと】
- 今考えると、苦労と思ったことがないように思う。何事も考えようだと思い、楽しく子供たちと成長できたように思う。
- 元気がよく、お友達に乱暴なことをするのが多かった。家でお父さんと戦いごっごといってよく殴り合いをしていたので…、その点は苦労した。
- お兄ちゃんの登校日に、一緒に連れていくことに苦労した。歩かない、グズグズしている、雨の日など。
- 姑と子育ての考えが違い、ぶつかることも多く、そのイライラを子どもにぶつけてしまったこと。
- 夜寝ないことに本当に苦労した。夜中のドライブを何度したことか…。今も相変わらず寝ない。でも、個性だと思えるようになった。
- 自分の気持ちを表現することが苦手な子どもだったので、待ってやることが親子として一番苦労した。
- トイレトレーニングに苦労した。いつまでも夜オムツが外れなかったので。
- 幼稚園に一人で入っていくことができず、いつも幼稚園の入り口で一人で泣いてばかりで困った。
- 上の子もいたので、それぞれに対応できる時間を作ること。
- 夫と子供の相手との両立。どちらも独占欲が強い。
- 自分のこと、思っていることをなかなかしゃべらない子なので、どうしたらよいかと手紙を書いて交換したり、夜寝るときにおしゃべりをしたり、とサインを見逃さないようにした。
- お友達との付き合い方をうまく教えてあげられなかったこと。
- 反抗期に下の子が生まれたので、上の子のフォローに苦労した。
- 幼稚園のとき、みんなと遊びたくてちょっかいを出して嫌がられ、本人は気付いていなかった。相手が何をされたら嫌がるか、あまり分かっていない様子だったので、いろいろな場面で謝ることがたびたびあった。いまだに空気が読めないところがあり、まさにKYと呼ばれている。
- 反抗期のころ、いかに親子げんかをせずに子供に動いてもらうか悩み工夫した。何を言っても「やだやだ」と言うので、はじめから反対のことを言えば思った通りに動いてくれたので、「しめしめ」だった。
- 子育てに主人があまり参加してくれなかったこと。
- よく風邪をひくのに、薬を嫌がってなかなか飲んでくれないこと。
- 毎日毎日、上の子、真ん中の子、下の子と、3人の子育てで、一日中公園とか散歩とか友達と遊んでとか、外に出ていて大変だったが、今思えば一番幸せな時間だったように思う。
- 少しの音でもすぐ起きるので、静かに生活しないといけなかった。誰に聞いても何を読んでも娘のような子がいなかった。
- 保育園でお昼寝をあまりしなくて困った。
- 主人、私ともに、実家が離れているため、ちょっと見てもらうということができず、ストレスがたまることがしばしばあった。
- 子供を褒められなかった。実は自分が褒めてほしい、認めてほしい、という気持ちが根っこにあって褒めることができなかった、ということに気付いてからは随分楽になった。
自分の今までの子育てのやり方を振り返って、「これで良かったんだ」と思えること、「もっとこうすれば良かったかもしれない」と感じていること
【これで良かったと思えること】
- 弱者に対して優しく接することができるのでよかった。
- 人の気持ちを考えることをいつも言ってきかせたので優しい子に育った。
- 自分から「やりたい」ことはできるだけやらせてきた。好きで始めたことだけあって、どれも続けてがんばっている。
- きつく叱っても落ち着いたら抱っこするなど、愛情があることを伝えた。
- 生まれてすぐに添い寝でいつでもオッパイが飲めるようにしていていいと言われ、その通りにしたら、母親はラクだし子どもは満足でとてもよかった。乳離れもスムーズで、工夫などいらなかった。
- たくさん抱きしめたこと(怒るときも、ほめるときも)
- 年の離れた末っ子で皆がベタ甘やかしで育てましたが、今となってはよかったかなとも思える。無条件の愛というのを充分に感じて育ったのではないかと思う。
- 学校の先生に礼儀正しいと言われて、失敗ではなかったかもと思った。
- 3歳まで母乳で育てたおかげで、喧嘩をしてもしっかり信頼関係ができていると思う。
- 絵本をたくさん一緒に読んだ。今も、寝る前に本を読み、部屋の電気を消してからは、一日にあったことの話をしたり、昔話をしたりして、一緒に寝ている。6年生にもなって?と驚かれ、恥ずかしいこともあるが、幸せなひととき。
- 何事にもプラス思考で取り組むように子育てをしてきたこと。子どもたちにも、10個嫌なことがあっても1個の幸せを見つけることを教えてきた。
- 小学生になってからは、子どもなりに自分の行動に責任を持たせるように、自分の頭で考えて行動するように言ってきた。
- あいさつができるようにした(親からあいさつしていく)
- ありがとう、ごめんなさい、がすぐ言えるようにした(3秒以内に)
- こうなってほしいと思い描く姿はまず自分(親)がそうあるよう努力した。
- 子どもを信じて待つ、子ども自身に決断させる、決めたことは思いっきり応援する。
- 私が間違っていたり悪かったときは素直に謝る。
- 生まれてきたことに感謝していると常に言葉で伝えている。
- 誕生日には小さい頃のビデオを家族で見る。
- 怒ったときは理由を説明する。
- ADHDかも、と言われて悩んだが、2人目の世話をしているうちになんとなくうやむやになって、それからは落ち着いた。そういう時期だったのかもしれない。
- 小学校時代、習い事を強制せず、遊び時間や自由な時間をもたせた。共働きなので家で待つ時間も長かったが、その中で自分なりの楽しみ方や工夫を身につけられた。
- 夫と常に子どものことを話し合い、相談しながら育ててこられたこと。
- 娘が、「家族が一番信頼できる」と言ってくれた。
- 小さい頃は、できるだけほめるように心を配った。
- 兄弟がたくさんいることは素晴らしいと思う。
- どんなことがあっても信じてやること。「信じているよ」と発信し続けたこと。
- 頭ごなしにしからず、じっくり話が聞けたこと。
- どう育てたらいいのか自信がなくなったとき、周囲の人からアドバイスをもらって。子どもに対する見方が変わり、子どもを認められるようになって悩むことも少なくなった。誰かに相談することの大切さを知った。
- 他のお母さんたちと悩みごとを話すと、案外みんな同じだなと思えて気持ちが軽くなったのを覚えている。
- あまり枠にはめず、個性をおもしろがって育てた。他の子とは違う感性を今も楽しんで見ている。
- 学校であったできごとを家で必ず話してもらえた。
- 育児書などは一切見なかった。泣いたらチュチュッとキスばかりしていたら、とっとと親離れされた感じ。
- 年子で賑やかで楽しい毎日が過ごせた。
- 年が離れた弟ができて、赤ちゃんの可愛いさ、愛おしさが理解できる環境がつくれた。
- 学校に行けなくなったとき、娘の話をただ聞いてやった。
- 子どもが必要とするときは、親がくたくたでも遊びの相手をしてやった。心が安定したようだ。
- 子どもが怒るとき、泣くとき、とことん感情を聴いてやるように心掛けた。
【こうすればもっと良かったと感じていること】
- もう少し勉強するように言えばよかった。
- もっと抱っこしておけばよかった。カンガルーケアをすればよかった。
- 地域の行事に参加し奉仕活動をもっとさせたほうがよかった。人のために働くことを教えていなかったと感じる。
- 何もかもが満たされ過ぎた生活の中で、不便を感じることを敢えてつくって、それを我慢させるということは、母が意識してさせていかなければと思う。
- 甘やかしてはいけないと思い「あれをしてはいけない」「これは我慢しなさい」と少し厳し過ぎたかもしれない。もう少し自由にさせてもよかったかも。
- 幼稚園のころから意識していたにもかかわらず、基本的な生活習慣が全然つかなかった。
- もっと上手にほめてあげられたらいいなあといつも思う。
- 他の子と比べないでそのまま受け入れてあげればよかった。
- 子どもが小さい頃、仕事をしていたのでバタバタとした関わりしか持てず、自分のことで精一杯だったなあと後悔している。もっと一緒に外で遊んだり、子どもがやりたがったお手伝いを一緒にできたらよかったのに、と思う。
- 仕事が忙しく、子どもと向き合う時間が少なかったので、ここぞという時には割り切って、仕事を放っておいても子どもと対峙する時間をつくるべきだったと思うことがある。
- ちょっとしたこと(あいさつ、靴をそろえるなど)を当たり前にできるように言い続ければよかった。
- 周りと比較して、苦手なこと、できないことをうるさく言い過ぎてしまった。
- 感情的にならないように話したり諭したりできればよかった。
- 第1子の時には親がいつまでも手をかけてしまい、何でもしてくれるのが当たり前になったり、ボタン掛けがなかなかできない、時間がかかるということもあった。赤ちゃんのころから自分でやらせること、待ってやることができればよかったと思う。
- 手のかかる子だったので、2人目が生まれた時、とてもしんどかった。今思えば、なぜあんなに余裕がなかったのかと反省しきり。かわいそうなことをしたと思う。
- 保育園に通っていたため時間に制約があり、家族としての役割分担を身につけさせることができなかった。この年齢からではなかなか身につかない。
- もっとゆったりといろんなことに挑戦できる環境づくりを努力すればよかった。
- いつの間にかほめることが少なくなり、できるだけ苦労しないように失敗しないようにと口をはさむことが多くなっている。
- 子どもが頑張っても、当たり前だと思いほめてやらない。そんな態度が子どもを苦しめていると思う。もっと「愛でて」やりたい
- 自分の価値観で判断したり自分の思い通りの枠にはめようとしたりして子どもと衝突することがあった。いくつになっても自分の感情をコントロールするのは難しい。
- 一人ひとりの子どもの性格が違っていることはわかっているはずなのに、3人の子どもそれぞれにうまく対応できないことがあった。
- 「ムリ」「こんくらいでいいや」的で、ガツガツ行かない草食系。さみしいなあ。「コンチクショー」系に育てたかった。やれば必ず報われる、とその体で感じてほしい。
- 自分の時間がない、など未熟な母だった。もっと一日を大切にゆっくりかみしめて楽しんで子育てできればよかった。
- 習い事をさせてやれなかった。自分の仕事とのかねあいが難しかった。自分にもっと体力があれば。
- 一つひとつのことに神経質にならず、もっとおおらかな気持ちで接してやればよかった。
- 一人目で家にいることが多かったので、もっと外へ出かけていればよかった。今では出かけるのを面倒くさそうにするので。
- 「この子天才?」と思って上の子には期待をかけすぎた。下の子は現実がわかって何も期待せずに育てたらすごくのびのびと明るい子に育った。上の子もそうしてやればよかった。
- 小さいころ、いろんなことに一緒にチャレンジしてやればよかった。
- 失敗させないようにと思い、「こうしたらこうなるよ」みたいに、おどすような子育てをしてしまった。失敗する権利を奪ってしまった。失敗しても大丈夫と受け止められるように育てればよかった。
- 「まず自分がする」を基本に子育てをすればよかった。一緒にする、を本人の習慣になるまでやればよかった。
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