2002.10月の料理教室のお話
「重ね煮がうまくできない」という質問がありましたが、その理由として、野菜がうまく層になっていない、火が強すぎる、鍋の大きさに対して野菜が少 ない、水分が少ない…などが考えられます。野菜が少ない時は、小さめの鍋でしないとうまくできないんですね。大鍋で中の野菜の分量が少ないと、その分、鍋 のなかに空間ができて、水分がとんでしまいやすい。だから、もともと野菜の水分が少ない場合、水分を少し足してやるといいんです。
肉や魚は食べると血液になりやすいんだけど、青野菜をしっかりとると、全力で体が動いてそれを血液にしようとするので、1 個1個の細胞がより活性化するんですね。例えば、今の時期、小松菜はアクが少ないので、さっとゆでてマヨネーズとミソを合わせたミソネーズ(好みで七味ト ウガラシやマスタードを加えてもよい)で食べるのもお勧め。マヨネーズは便利よ。バターやチーズを使わない、あっさりとしたグラタンも作れるしね。うちで は厚アゲとシメジにマヨネーズとパン粉をのせて焼いたりするんだけど、これがおいしいの。
肉や砂糖はあんまり重視しないで。1週間に1?2回とる程度でいい。あとは野菜や魚を食べていって、血液をキレイにしてい くといいですね。お腹が大きい時は、キレイな血液をつくるべく、野菜をたくさん食べる。親にアトピーがあったら、子どもにもアトピーがあるというのは、親 子間で血液を交換しているから。そして、血液は白く変身して母乳になりますからね。それから玄米。腸壁にたまっていた便(宿便)が取れると、気分が軽やか になる…玄米にはそういう力がある。玄米じゃなくても、繊維があるものをたっぷりとりましょう。それから、アミノ酸が添加されている食品が多いですが、ア ミノ酸は催奇性があるので妊娠中からこういうものが入っていない食べ物に切り替えてやることが大切ですね。
カボチャケーキは水分の多い、甘味の少ないカボチャを使って。おいしくないカボチャでいいの。砂糖はいったん取り込んだ水 分を逃がさない性質があるので、ケーキの場合、砂糖を減らすとその分、生地の水分が減ってかたくなるんです。そして、精製した砂糖の方が生地がふくらみや すいんですね。精製していない黒砂糖はミネラルたっぷりなんですけども…。ちなみに、おやつがわりに黒砂糖を子どもに持たせると、ミネラルが含まれている 分、子どもはそんなにいっぱい食べないですね。粗製糖は砂糖の粒子が壊れない程度に精製されていて、お菓子作りにお勧めです。てんさい糖は、大根の甘味な ので、一般的なサトウキビからできた砂糖と違って、体を冷やさないという特色があります。はちみつは、雑味、ミネラルそのもの。お菓子作りにもいいんだけ ど、独特のえぐみがあります。
土の上にできる野菜は体を冷やすもの。土の下にできる野菜は体をぬくめるもの。どちらも体にとって必要ですが、暑い時は体 を涼しくするものが食べたくなるし、冬はその反対。私たちが生きているということは、「地球を破壊して生きている」ということ。でも地球には再生する力が あるから…。
炊き込みご飯は、おかずがたくさんある時は、味付けは薄め。おかずが少ない時は濃いめ。ご飯の味がおかずの味をじゃましな いようにね。やっぱりご飯はナベで炊くとおいしいな。今回は、野菜を重ねた上にお米、さらにその上に内臓をとっていないサンマを丸ごとのせて、炊きあがっ たら骨を取ってご飯に混ぜ混むというスタイルです。栄養があって、旬のミョウガなどを入れると臭みも減ります。かわりにタイのアラを使ってもいい。白米に 玄米を混ぜて炊く時は、まずフライパンでいってから入れるといいですね。最初は玄米を1割くらい入れるところから始めてみてください。
今日は家に帰ったらすぐ、ジャガイモのカレー炒めをやってみて。とても簡単だから。ポイントはジャガイモがシャリシャリし ていること。炒めて色が変ったらもう出来上がりです。炒めすぎはダメ。料理は、カリッとしたもの、サラッとしたもの、フワッとしたもの…と、いろいろ食感 が違う方が楽しいですよね。