2003.2月の料理教室のお話
食事をする上で「ツルツル」「ヌルヌル」「バリバリ」「ボリボリ」「カリカリ」という食感はとても重要です。
口に中の刺激が脳に伝わると、全然気分も違いますし、おいしく感じます。
また噛む刺激は脳に伝わり、満腹中枢に伝わります。
スープ系のやわらかいものばかり食べていると、お腹がはっても刺激がないために脳(頭)は満腹を感じません。
そのため満腹になっていても自分自身は満足することがでません。
子どもにはつい消化の良いものを与えてしまいますが、本当は消化の悪いものも与え、よく噛むことを覚えさせることが大切です。
同じように胃ガン(手術後や末期は除く)の患者さんには玄米が良いです。
そのかわり一口に200回は噛む必要があります。
たくさん噛むとたくさんの唾液がでます。この唾液こそが重要です。
唾液にはたくさんの酵素が含まれており、この酵素により病んでいるキズやポリープが修復され、ガン細胞がやっつけられるのです。
(同志社大学の西岡一光先生の研究により唾液がガンを抑制することが発見され、医学会でも驚かれました)。
自分の唾液が自分には最適です!
食事は赤・緑・黒・白の色合いを入れるとバランスが良くなります。
色合いを気にかけて食べると意外に黒いものが食べられます。
赤や緑の食べ物(野菜など)は気にかけなくても食べています。
しかし黒いものは手をかけないとおいしくないものが多いため、食べにくいといえます。
例えば水菜に黒ごまをたっぷりかけてアツアツのごま油をジャッとかけて食べてもおいしいです。
このように黒いものをたくさん食べることで肝臓・腎臓を調整できるので、積極的にとるようにしましょう。
一頭の牛を解体して骨髄まで全部使い切るのが牛のスープです。
このようなことは世界中のどこの文化でも残っています。
他国でやっていることはとても素晴らしく見え、同じことを行うことで素晴らしい気分になりますが、足下をみると意外に同じような事がたくさんあります。
その代表が「味噌」「しょうゆ」です。
ブルガリアが長寿だからといってブルガリアのヨーグルトを食べても、気候・風土が違うので、体に合いにくいのです。
日本は湿度が多い気候なので、ヨーグルトのような乳製品である必要はありません。
乳製品に含まれている酵素はおなかの善玉菌と同じなので、体に良いといわれています。
同じように「味噌」「しょうゆ」はヨーグルトと同じで、たくさんの酵素が含まれています。これを食べることは、気候、風土に合っているのでもっと素晴らしく、さらに体に順応しやすいといえるでしょう。
その国で生きていくのにちょうど良いものが、それぞれの場所にあるのです。
料理はおいしく作るとうれしくなります。
うれしくなったものを家族が食べると嬉しがって食べてくれます。
このような気持ちをどこかにおいて料理をすると長続きしますし、気持ちがそこへいきやすくなります。
その国でできたものを食べることが<身土不死>です。
子どもに食べさせると懐かしく感じるようになり、懐かしいものを食べることで癒され、心も治ります。
食事だけは野菜をたっぷり摂り、きちんとするようにしましょう。